親が亡くなったら やること一覧|死亡後の手続きを期限順に解説
公開: 2026年7月11日
家族が亡くなった後の手続きは、①7日以内の死亡届(通常は葬儀社が代行)②14日以内の年金・健康保険・世帯主変更——この2つの山を押さえれば、まず慌てる必要はありません。 残りは「申請するともらえるお金(期限2年)」と「相続の期限(3か月・4か月・10か月)」に分けて、落ち着いて進めれば間に合います。 この記事では全体像を期限順に整理し、当サイトの進捗保存つきチェックリストと併用できるようにまとめました。
死亡後の手続きの全体像(期限順マップ)
| 期限 | 手続き | 窓口 |
|---|---|---|
| 直後 | 死亡診断書の受け取り・葬儀社決定 | 病院・葬儀社 |
| 7日以内 | 死亡届・火葬許可申請 | 市区町村 |
| 10日以内 | 年金受給停止(厚生年金) | 年金事務所 |
| 14日以内 | 年金(国民年金)・健康保険・介護保険・世帯主変更 | 市区町村・年金事務所 |
| なるべく早く | 銀行口座・携帯・公共料金・免許証等の返納 | 各社・警察署等 |
| 3か月以内 | 相続放棄・限定承認の判断 | 家庭裁判所 |
| 4か月以内 | 準確定申告(該当者のみ) | 税務署 |
| 10か月以内 | 相続税の申告・納付(該当者のみ) | 税務署 |
| 2年以内 | 葬祭費・埋葬料・高額療養費の申請 | 市区町村・健康保険組合 |
| 3年以内 | 相続登記(不動産がある場合・義務) | 法務局 |
| 5年以内 | 未支給年金・遺族年金の請求 | 年金事務所 |
※期限は2026年7月時点の一般的な制度に基づきます。個別の適用は各窓口でご確認ください。
直後〜7日以内——死亡届と火葬までの動き
最初にやることは死亡診断書(死体検案書)の受け取りと、コピーを5〜10部とっておくことです。この書類は年金・保険・携帯解約など、あらゆる手続きで求められます。
- 死亡届(7日以内)——死亡診断書と一体の様式で、市区町村に提出します。実務では葬儀社が代行提出するのが通例で、同時に火葬許可の申請も行われます(火葬許可証の完全ガイド)
- 葬儀と火葬——死亡届から火葬当日までの時系列は火葬の流れと手続きにまとめています
- 自宅で亡くなった場合——かかりつけ医の有無で動きが変わります(自宅で家族が亡くなったら)
14日以内——役所と年金の手続き
葬儀が終わったら、故人の住所地の市区町村役所と年金の手続きをまとめて片付けます。
| 手続き | 期限・ポイント |
|---|---|
| 年金受給停止 | 厚生年金10日以内・国民年金14日以内。日本年金機構にマイナンバーが収録済みなら死亡届の提出は原則不要(未支給年金の請求は別途必要) |
| 健康保険の資格喪失 | 国民健康保険・後期高齢者医療は14日以内に資格喪失届+保険証等の返却。会社の健康保険は勤務先経由(5日以内に事業主が手続き) |
| 介護保険 | 65歳以上等は14日以内に資格喪失届・被保険者証の返却 |
| 世帯主変更届 | 故人が世帯主で、残る世帯員が2人以上いる場合のみ14日以内 |
「おくやみコーナー」があれば必ず使ってください。死亡後の役所手続きを1つの窓口でまとめて案内してくれる予約制のワンストップ窓口で、設置する自治体が年々増えています。 「お住まいの自治体名+おくやみ」で検索し、あれば予約してから行くと、窓口を回る回数が大きく減ります。
なるべく早く——銀行口座・携帯・公共料金
- 銀行口座は「銀行が死亡を知った時点」で凍結されます——役所に死亡届を出しても自動では凍結されません。凍結後も、葬儀費用や当面の生活費には遺産分割前の払戻し制度(2019年7月開始)が使えます。引き出せるのは「死亡時の預金残高 × 1/3 × 自分の法定相続分」で、1つの金融機関につき上限150万円。戸籍書類が必要なので、必要になりそうなら早めに準備を
- 携帯電話・サブスク——死亡による解約は解約金がかからないのが一般的。ただし故人のスマホは各種手続きの認証に使う場面があるため、すべての手続きが終わるまで解約を急がないのがコツです
- 公共料金(電気・ガス・水道・NHK)——名義変更または解約。口座凍結後は引き落としが止まるため、空き家にする場合も早めに連絡を
- 運転免許証・パスポート——返納は義務ではありませんが、悪用防止のため警察署・パスポートセンターへの返納が推奨されています
申請するともらえるお金——葬祭費・埋葬料ほか
どれも「申請しないともらえない」お金です。期限に余裕はありますが、忘れないうちに申請してください。
| 給付 | 金額の目安 | 期限・窓口 |
|---|---|---|
| 葬祭費(国民健康保険・後期高齢者医療) | 5万〜7万円程度(東京23区は一律7万円) | 葬祭を行った日から2年・故人の住所地の市区町村 |
| 埋葬料(会社の健康保険) | 5万円 | 死亡日から2年・健康保険組合/協会けんぽ |
| 高額療養費(未請求分) | 医療費の自己負担超過分 | 診療月の翌月から2年 |
| 未支給年金 | 死亡月分までの未受取年金 | 5年・年金事務所 |
| 遺族年金 | 要件により異なる | 5年・年金事務所(早めの相談を推奨) |
注意点が2つあります。まず、火葬のみ(直葬)の場合、「葬祭を行っていない」として葬祭費を支給しない自治体があります(直葬費用の解説)。事前に市区町村へ確認してください。 また、自治体がSMSやメールで「葬祭費給付金」の申請URLを送ることはありません。手数料の振り込みや口座情報の入力を求める連絡は詐欺です。申請は必ず役所の窓口・公式サイトで行ってください。
生活保護を受けている方の葬儀費用は別制度です(葬祭扶助の解説——火葬の前の申請が必須)。
3か月〜10か月——相続の期限だけは把握しておく
相続の実務は落ち着いてからで構いませんが、期限だけは先に把握しておく必要があります。特に最初の3か月です。
- 相続放棄・限定承認(3か月以内)——故人に借金がある・財産状況が不明な場合は、相続を知った日から3か月以内に家庭裁判所へ。この期限を過ぎると原則、借金ごと相続することになります(相続放棄の必要書類と費用)
- 準確定申告(4か月以内)——故人が自営業だった、年金収入400万円超、不動産収入があった等の場合に必要です
- 相続税の申告(10か月以内)——遺産総額が基礎控除(3,000万円+600万円×法定相続人の数)を超える場合のみ。超えそうなら税理士への相談が確実です
- 相続登記(3年以内・義務)——2024年4月から義務化され、正当な理由なく放置すると10万円以下の過料の対象です(相続登記義務化の解説)。実家をどうするかは墓じまいとあわせて親族で早めに話し合いを
よくある質問
- Q. 世帯主変更をしないとどうなる?
- 正当な理由なく届出をしないと過料の対象になり得ます。ただし残る世帯員が1人の場合や15歳未満の子と親のみの場合は、届出自体が不要です。
- Q. 銀行口座はいつ凍結される?
- 銀行が死亡の事実を知った時点です。死亡届を役所に出しても自動では伝わりません。凍結後は払戻し制度(1金融機関あたり上限150万円)で当面の資金を引き出せます。
- Q. 故人の年金をそのまま受け取り続けるとどうなる?
- 死亡月の翌月分からは不正受給となり、返還を求められます。受給停止の手続きは厚生年金10日以内・国民年金14日以内です。
- Q. 手続きの期限を過ぎてしまったら?
- 多くの役所手続きは期限後も受け付けられますが、相続放棄(3か月)と給付金の時効(2年・5年)は原則戻りません。気づいた時点ですぐ窓口に相談してください。
- Q. 手続きの代行はいくらかかる?
- 行政書士・司法書士等による死後手続き・相続手続きの代行は、範囲により数万円〜数十万円です。遠方に住んでいる、平日に動けない、相続人が多い場合に検討価値があります。
- Q. 「おくやみコーナー」は何をしてくれる?
- 死亡後に必要な役所手続きの洗い出しと書類作成の補助を、1つの窓口でまとめて行ってくれます。多くは予約制なので、「自治体名+おくやみ」で検索してから訪問してください。
まとめ——チェックリストで進捗を管理する
死亡後の手続きは50件を超えることもありますが、期限があるものは限られています。まず7日と14日の山を越え、次に「もらえるお金」と「相続の期限」を押さえる——この順番で進めれば大丈夫です。 当サイトの手続きチェックリスト(無料・進捗保存つき)を使えば、どこまで終わったかをスマホで管理できます。
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の法律・税務上の助言に代わるものではありません。手続きの要否・様式・給付額は自治体・保険者・個別の事情により異なります。記載の期限・金額・制度は2026年7月時点の情報です。